頭にくることや、緊張すること、落ち込むこと。「もう考えたくない」と思っているのに起こったその事から数時間経っても頭から離れない時にこんなことを試してみませんか。
まずは腹式呼吸。肺ではなく、おへそのあたりが上下する呼吸。今の自然な呼吸から無理をせずにゆっくりと吐く息を長めにしていきます。急がずに、だんだんと呼吸のリズムを長めにし、吸う息4秒、吐く息6秒程度を目安にしてみましょう。これ以外の方法も色々ありますので腹式呼吸に不慣れは方はネット検索であなたに合う方法を見つけておくととても役に立つと思います。
呼吸が落ち着いてくるとさっきまでの指先の震えや冷たさが和らぐことに気づくかもしれません。心と体が落ち着いてきたサインです。
わなわな感や震えなど、じっとしていられない感覚があったらその場でズシっと着地するジャンプをしてみると、頭やはらわたに集中していた血が足に戻ってきてしっかり立てる感覚が増すかもしれません。
これらのスキルは効果的に思考に働きかけるための準備です。「もう考えるのはやめよう」と思考に働きかけてもその通りにできない時は体がストレス反応を起こしていることが多く、ストレス反応を起こしている時は生理学的な仕組みにより理性を司る脳の部分が十分な働きを担うことができません。深呼吸やジャンプはストレス反応を鎮め、理性を司る脳の部分の働きを回復させるのに役立ちます。
これらのスキルの他、入浴や散歩、音楽を聴くなどあなたのいつものストレス発散法でまずは体が楽になったと感じてから思考に働きかけてみましょう。
役に立つ働きかけの一つにこんな問いがあります。
「頭から離れないその出来事は自分の人生全体からみてこれだけのエネルギーを注ぐほど重要なことだろうか?」
答えがノーであればそれだけで少し気持ちが楽になると思います。すーっと視界が広がる感覚が伴うこともあります。同じ出来事がまた頭にめぐり始めたら、その度にこの問いと答えに戻ることをしばらく続けることで新しい思考回路を作ります。
答えがイエスの時は簡単な答えはありません。しかしその重要さを認識することでこの先どうするかの最初の一歩を踏み始めることができるでしょう。もしもその二歩目、三歩目をどうしていいかわからない場合はカウンセラーと一緒に見つけていくこともお勧めです。